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賀天健について

江蘇省無錫市出身の賀天健。父は絵画と書道に長けており、祖母は詩人だったといわれています。8歳で絵を学ぶと、9歳には肖像画を描きはじめます。16歳で隣町の蘇州市にある教員養成センターに入所。そこで書道と絵画のキャリアを積んだあと、無錫市の国立大学で美術教師を務めます。20歳のときに南京大学に留学するも、同年に退学。1年後に上海中華図書社に編集者として入社すると同時に、本格的な絵画の制作活動も開始していきます。

23歳になった賀天健は無錫市の小学校で美術教師になると、翌年には上海に戻り、絵画と創造を専門とする研究に専念。およそ5年の歳月を費やし、無錫市で錫山絵画書道協会を立ち上げました。翌年には友人と無錫美術大学も設立し、同大学をはじめ、南京芸術学院や上海美術学院、中国絵画協会の会長を務めた賀天健。その約2年間にわたり、無錫・南京・上海をまたにかけた風景画の教師として、精力的な活動も行っています。活動中には「月刊ドローイング」や「月刊中国画」の編集に携わり、「中国現代名画」も出版しました。

賀天健は40代以降になると、中国美術界での確固たる地位を築いていきます。「中国現代の有名な絵画と雑誌」の編集および出版を皮切りに、上海絵画アカデミーの副学長就任、ワールドアートフェアでの最優秀賞の受賞、デンマークのコナーアーティスト協会員に任命されるなど、世界に名を広めていきました。また、国立美術アカデミーの研究者に任命された際には、「上海で最も優れた人物の1人」という栄誉を受けたほか、デンマークで開催した個展では「インク絵画の達人」と称賛されたほどです。賀天健は1977年にこの世を去っていますが、1991年には生誕100年祭が開かれ上海で話題を集めました。そんな賀天健の作品は中国の上海市浦東新区に位置する、アジア最大の美術館「中華芸術宮」に常設展示されています。