安藤重兵衛の買取価格は高額です

安藤重兵衛について

安藤重兵衛（あんどうじゅうべい）は大正～昭和の戦前期を代表する日本の七宝家です。株式会社安藤七宝店の初代社長としても知られています。

1856年に愛知県名古屋市で生まれた安藤重兵衛は、20代でイギリスに留学します。帰国した後は、七宝の道に進んだ兄の工房を任されます。その後、煙草商・村田屋重兵衛の家に奉公に出ますが、1880年に村田屋重兵衛が大日本製造七宝会社の後を継ぎ「安藤七宝店」として名古屋にて創業し七宝焼の制作を始めます。店主が亡くなると幼い後継者を支えて、七宝焼の製作と販売に力を注ぎます。
その後の第二次世界大戦で名古屋の本店や商品が焼失しますが、戦後になると再建して1925年株式会社安藤七宝店の初代社長となります。

安藤重兵衛の作品は、1900年のパリの万国博覧会では金牌を受賞し、1901年にイギリスで開催されたイギリス、グラスゴー万国博覧会でも金牌を受賞、1902年、ロシアで開催された万国博覧会では名誉大賞を受賞するなど、世界各国の万国博覧会で受賞を重ね輝かしい成績を収めます。
国内では1910年に開催された名古屋開府300年記念古美術展覧会で、一等賞金牌を受賞しています。また、万国博覧会では「J.ANDO」の名でブースを持ち日本の美しい七宝焼を世界に紹介し作品を広めました。

明治期には皇室御用達として受注を承るようになり、安藤重兵衛は躍進を続けます。
安藤重兵衛の作品は、現在でも国内外で愛されており、特に幻の赤が使われている尾張七宝の花瓶は有名で、海外でも度々紹介されます。世界各国の工芸品が揃っているロンドンのヴィクトリア＆アルバート博物館には、安藤重兵衛のコーナーが設けられているなど現在でも多くのファンを魅了しています。

略歴